SSブログ

抗VEGF薬をRVO・DMEの実臨床でどう使うか?2021/11/28

開催日時 2021年11月28日(日)10:00~11:00
座長 三重大学大学院医学系研究科臨床医学系講座 眼科学 教授
近藤 峰生 先生
演題1 抗VEGF薬をRVOの実臨床でどう使うか?
演者 大阪医科薬科大学医学部 感覚器機能形態医学講座 眼科学教室 教授
喜田 照代 先生
演題2 抗VEGF薬をDMEの実臨床でどう使うか?
演者 名古屋市立大学大学院医学研究科 視覚科学 准教授
野崎 実穂 先生
ディスカッション 網膜疾患の診断に何を用いる?
パネリスト1 三重大学大学院医学系研究科臨床医学系講座 眼科学 教授
近藤 峰生 先生
パネリスト2 大阪医科薬科大学医学部 感覚器機能形態医学講座 眼科学教室 教授
喜田 照代 先生
パネリスト3 名古屋市立大学大学院医学研究科 視覚科学 准教授
野崎 実穂 先生

印象:
喜田先生:BRVOは1+PRNで実施。睡眠時無呼吸症候群に発症しやすい。有病率は日本では2%と諸外国と比較して多い。50歳未満の患者さんでは、脳卒中のリスクは2.7倍。脳卒中・心筋梗塞の発症に関しては、注射後1ヶ月以内の発症はアイリーアの方が多かった。血中半減期は0.25日、18日と大きく違う。降圧目標(130/80)未満に達しているのは、21.3%しか達成していない。MAが形成されると浮腫が効きにくい。MAは3ヶ月意向に形成され、6ヶ月以内に51%、9ヶ月以内に84%にMAが発症する。3ヶ月以内に注射をするとMA発症しにくくなる。
MAの直接レーザー、複数回のルセンティス注射で硬性白斑が減少する。
5.1%に両眼RVO.BRVOでは、3-11%で他眼にBRVO合併。
CRVOでは、両眼有病率は6.3-12%.
高血圧などの全身病があったらまずそれを治療することが大切。
とてもわかりやすいご講演だった。MacTelとの鑑別ではFAが必要。FAをするタイミングは半年から1年ぐらいしてから行う。虚血型のCRVOにはレーザーする。抗VEGFでも硬性白斑は減少するが、しつこい場合はレーザーする。1回の注射で治る人は3割。7割は再発しますよと説明するか・・。最初から7割再発するといった現実の話をすると治療が難しい。大体4本/年注射。

野崎先生:DMEと抗VEGFに関して、名古屋市立大学野崎先生。
抗VEGFは打ったら打っただけ視力は改善する傾向がある。視力が悪い人ほど改善する。
3+PRNが多くなってきている(マーキュリー試験から)。3回連続注射で視力改善しないものは3年たっても視力改善が難しい。3回連続投与で反応性・予後がある程度わかる。反応が悪い場合は他の治療法に切り替えることを考慮する判断材料になる。血管瘤はOCTAで写るMAは病態的にはアクティブなものと考えて光凝固の対象になる可能性がある。視力(1.0)のDMEでも歪みなどの自覚症状あれば治療する。中心網膜厚が300μを超えている場合は注射をする。2年経過したら投与回数は減る。

パネルディスカッション:
脳梗塞のある患者さんの抗VEGF剤の使う期間:喜田先生は3-6ヶ月おく。野崎先生は、脳梗塞がある患者さんには、まずDMEの場合はステロイド、レーザーを使う。どうしても使う場合は6ヶ月おいて使うもしくは、視力と天秤にかけて使う。DMEにたいしての抗VEGFの使用は糖尿病網膜症自体に対しても良い効果がある。
nice!(0) 

nice! 0