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東日本AMDフォーラム in Tokyo:2019/11/17

上記本日10時から椿山荘にて開催された。
古泉英貴教授
日本人の典型的AMD
日本人はドルーゼンが少なくPCVが多い。
CSCの長期経過はTYPE1CNVを発症する→K.BAILEY FREUND先生が提唱→パキコロイドの発祥
PPEも同じ
PACHYCHOROID→CSC, PPE→PACHYCHOROID NEOVASCULOPATHY (PNV)
日本人では、ドルーゼン発祥のAMDよりも、PNVの比率が高いことが推察される。
1か月ごとのTAE。最初の2年は3か月以上に伸ばさず、2年以上再発ない場合は4か月間隔。基本的に休薬はしない。新生血管の局在、脈絡膜、ドルーゼンの3つで投薬を変える。色素上皮上のCNV(TYPE2)は、IVRが良く効く。OCULT-CNV(TYPE1)PCVはIVAを選択。RPE上(典型AMDTYPE2, RAP)はIVR、RPE下(典型AMDTYPE1,PCV)はIVA。
パキコロイドの特徴の一つである、脈絡膜の肥厚について。PCV, 典型AMD, RAPの順に脈絡膜の肥厚がある。ただしばらつきが多い。様々な病態のものが混在していると推測。PDTとIVAは脈絡膜の厚さが薄くなり、IVRはやや薄くなる。IVRとIVAでは脈絡膜の厚さに対する影響が違う。224μが脈絡膜の厚さの平均値。脈絡膜の厚い(354)のPCVの患者さんにPDTとIVAを併用したところ、脈絡膜の厚さが220μまで減少した。224.8±52.9μが、脈絡膜の厚さの平均値。70μと薄い脈絡膜のRAPの患者さんにIVAを使用したところRPEの萎縮が見られた。IVRも薄い脈絡膜、RPD、僚眼のRPE萎縮がリスクファクター。RPE萎縮は注射の問題でなく、RAPの運命的なものかもしれない。網膜内液、薄い脈絡膜が、IVA注射後RPE萎縮の危険因子。病的な脈絡膜薄い状態はIVRか。
例)
93歳AMD(脈絡膜130)ドルーゼン++の→典型AMD
61歳DOUBLE LYAER SIGN PCV無し、(360脈絡膜)→PNV
ポリープがなければどちらも典型AMD。ただ上記はドルーゼン由来、下記症例は、PNVで全く背景が違う!!

RIVAL試験。ドルーゼン由来の白人の典型AMDはIVAとIVRは同等の効果。
まとめ
1,新生血管の局在 PRE上は、IVR. RPE下は、IVA
2, コロイド厚い時は、IVA. 薄いは、IVR
3,ドルーゼンあるときは、IVR。無いときは不明。

柳靖雄教授によるPCVの診断と治療。
日本人の33−55%がW-AMDのうち占める。
いずれか一方:橙赤色隆起病変、 ICGAポリープ状病巣、以上血管網。
ICGA、異常血管網、ポリープ状病巣を確認。
OCT:SRD、急峻なRPEの隆起。BRUCH膜と RPELINEの2つが見えるDOUBLE LAYER SIGN
EVEREST STUDYでのPCVの診断基準:ICGAを使い6分以内に観察されるHYPERFLUORESCENCE.かつ、異常血管網、拍動、ステレオで結節状、病巣周囲の低蛍光(6分以内)ステレオ観察で橙色の網膜下結節。
重度の黄斑下出血。
PCVと、鑑別すべき疾患:RAP, MICRO-MACRO-ANEURYSUMS、網膜色素上皮欠損、脈絡膜血管、ステイニング。
OCTのみで感度特異性ともに90%を超える。EN-FACE-OCTだと、円形リング上の構造。異常血管網(BVN)メッシュ状構造。脈絡膜血管拡張所見。
OCT-A:POLYPは17−100%(50−60%)
異常血管網は、70−100%で同定。ただしB−SCANも参考にする。
PCVは、OCTとOCTAの組合せでも17.4%は誤診となる。ICGAが必要。
パキコロイドとPCVはイコールではない。脈絡膜の厚いPCVは、抗VEGFの効果が低い。
PCVは、ドルーゼン発祥のAMDから発生することもある。(脈絡膜が薄い)
脈絡膜が薄いPCVもある!
EVERESTⅡは、IVRとPDT併用の方が少ない注射で経過が良い。
PLANET試験は、IVAと、IVA+RESUCUE-PDTを比較。結果はほぼ同じ。
PCV治療は、IVAもしくは、IVR+PDTとする。
PDTはパキコロイドに効果がある。PCVが大きさ、形態、拍動の有無をみる。POLYPが残っていたら大量出血を来しやすい。拍動するものは出血しやすい。ブドウの房状は出血しやすいのでまず抗VEGF治療をする。パキコロイドは積極的にPDTを行う。THICK CHOROID, PACHYVESSELSにはPDT。CVHとは・・CVH: choroidal vascular hyperpermeability: 脈絡膜血管透過性亢進、ICGAでしかわからない。脈絡膜血管透過性亢進(choroidal vascular hyperpermeability: CVH) 所見はインドシアニングリーン蛍光造影検査の後期 画像にて、境界不明瞭な過蛍光領域が一カ所または複数箇所認められることで 判断される。古泉教授は、4か月のTAEが最長で、原則注射を止めない!!
講演の基本的情報
t(典型)AMD:NVは脈絡膜由来
      抗VEGF
PCV:NVは脈絡膜由来
      抗VEGF剤は血管閉鎖が弱い
      視力0.5以下のものはPDT単独/併用
RAP:NVは網膜由来:治療:PDT+抗VEGF阻害剤
      再発しやすく直りにくい
      
①PCV
 検眼鏡所見:燈赤色隆起病変(カラー写真だけでも50%以上、OCTだと90%以上の確定診断)
   日本人に多い。PCV55%(33−55):tAMD35%:RAP 5%
             
OCT 網膜色素上皮(RPE)の急峻な隆起(ポリープ状病巣)DOUBLE LAYER SIGN 脈絡膜が厚 い…脈絡膜血管透過性亢進(CVH) Pachychoroid neovasculopathyの一種:網膜下血腫症例の多くがPCV:PCVの中にはCSC類似の所見を示すものがある・パキコロイドの仲間

②RAP:女性:網膜血管由来のNVが網膜下へ増殖
  網膜内出血
  多発性癒合状ドルーゼン:OCT所見として、CME, PED断裂して網膜内新生血管と融合。CHOROIDO薄い。
  
脈絡膜膜厚の平均値は、224.8±52.9μ
  PCV>tAMD(正常付近)>RAP(今回の症例は70μなど)
     傍中心窩の網膜新生血管網から発生
  中心窩はCMEのみの場合あり
  CSC様。

 Retinal pseudodrusenが80%に見られる。
  3年以内に必ず僚眼に発症:僚眼の検査が必要。
  上方血管アーケードに多い
  IMG_1079.jpg
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