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べオビュweb講演会:2020/08/25

2020年8月25日(火)本日開催。
この講演を聞いたらベオビュはよほどのことがない限り(矯正視力0.3以下、他剤・他療法が効かない例等)使わない方が良い、となるだろう。肉芽腫性炎症の可能性が高くそれ故にステロイドが効く。
客観的なデータを出し、且つ、この様なwebシンポジウムを自社で開催されたノバルティス社をある意味称えたい。

時間 19:00~上記開催された。
座長所属 九州大学大学院医学研究院眼科学分野 教授
座長 園田 康平 先生
演題1 ベオビュの有効性と安全性
演者所属1 名古屋市立大学大学院医学研究科視覚科学 准教授
演者1 安川 力 先生
演題2 ベオビュ投与後に生じ得る炎症への対処法について
演者所属2 九州大学大学院医学研究院眼科学分野 教授
演者2 園田 康平 先生
演題3 米国における状況と日本での対応
演者所属3 名古屋市立大学病院 病院長、名古屋市立大学大学院医学研究科視覚科学 教授
演者3 小椋 祐一郎 先生。

ベオビュの閉塞性網膜血管炎への対策
眼内炎症のみでは視力低下はしない
眼内炎症が先行する場合がある
よって早期に眼内炎症検出、抗炎症治療、追加治療中止
現状、閉塞性網膜血管炎による視力低下の改善策がない。
視力良好眼、唯一眼に使用しにくい。
米国で、炎症に対してステロイド(点眼・局所・内服)が推奨されている。
1,現在の適応患者・片眼製(僚眼視力良好)、矯正視力(0.3)以下多剤、PDT等の代替治療がない。合併症のリスク頻度、予後について同意が得られている。注射後の診療。霧視などの眼内炎症を示唆する自覚症状があれば早急に受診。octのみならず細隙灯で炎症所見、眼底検査で網膜血管観察すること。合併症の対応としては炎症あればステロイド投与。次回の注射は中止、多剤にスイッチ。
 
ベオビュはアフリベルセプトよりも有意に、IRF,SRF, SUB-RPE FLUID消退割合が多かった。
血管に肉芽腫が出来て閉塞が起きているようにも見える→サルコイドーシスに似ている。
炎症が起きるのは6ヶ月以内。

高い水溶性と低い分子量
① 高容量(モル数)で投与可能
② 網膜内を浸透しやすい
③ 全身から排泄されやすい

12週ごとの投与:
導入期直後の最初の12週間隔で疾患活動性を示さなかった症例の6〜7割は、 2年間、 12週間隔で治療継続できた
強い滲出抑制効果:
アフリベルセプトより有意にIRF / SRF / sub-RPE fluid消退割合が高かった
注意すべき合併症:
眼内炎症、 網膜血管炎、 網膜血管閉塞

ベオビュの眼炎症・血管閉塞まとめ
投与患者さんの5%弱に何らかの炎症がおこる
その約半分に血管閉塞を伴い
1/10は視力低下が残存する
前眼部炎症は起こるが軽度であるこれは予兆として捉える
投与後半年以内に起こる
• 日本人には多い可能性がある
• ステロイド局所投与が有効でおそらく免疫反応・視力予後不良

投与前に注意すべき指針
● 謬前の眼炎症・血管炎・血管閉塞の説明が必須。急激に視力低下する可能性がある。
● 原因不明、 日本人に多い可能性あること伝える。
●  ラストアイ/視力良好例は非適応(視力は0.3以下)。
● 現状では、 新患には使わない。
● 従来治療で8週以上伸ばせない、 網膜下液がひかない、 など。 代替治療のない方に対するスイッチ投与のみに限定すべき。






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