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グラナテック Web カンファレンス-ぶどう膜炎続発緑内障:2020/09/03

上記18:30より開催された。

山口大学大学院医学系研究科 眼科学 講師
柳井 亮二先生

自治医科大学附属さいたま医療センター 眼科 教授
蕪城 俊克先生

【柳井亮二先生】
 ぶどう膜炎患者の約1/4に緑内障が認められます。その眼圧上昇には炎症やステロイドの影響等種々
の要因が考えられますが、いずれも主流出路、とりわけ線維柱帯での抵抗異常が関与しています。
本講演では、グラナテックの特徴について概説し、主流出路に作用するROCK 阻害薬のぶどう膜炎
続発緑内障に対する臨床成績を紹介したいと思います。
【蕪城俊克先生】
 ぶどう膜炎続発緑内障は眼圧変動が大きく、眼圧上昇の原因が複雑なため、しばしば対処に苦慮
します。前房内炎症の有無、隅角の状態、ステロイド点眼の状況と眼圧変動の相関性などから眼圧
上昇の原因を推測します。実臨床では眼圧と炎症コントロールとのせめぎ合いになることも珍しくあり
ません。ぶどう膜炎続発緑内障の治療には、眼圧効果以外への影響も考慮し、病態に応じた治療選択を
行うことが大切です。

take home message or 印象
ヘルペス性虹彩炎による続発緑内障で予後が悪いのはCMV-AU
ぶどう膜炎で眼圧上昇がおきやすい状態として、炎症時>非炎症時、前部ぶどう膜炎>後部ぶどう膜炎、肉芽腫性>非肉芽腫性、慢性ぶどう膜炎(3ヶ月以上炎症)>急性ぶどう膜炎

ぶどう膜炎での薬物選択の注意点
1)原則として禁忌 (lotomy術後では使用する)ピロカルピン(炎症の遷延、虹彩後癒着、小瞳孔の原因)
2)注意を要する点眼薬:プロスタグランジン系 虹彩炎(6.4%)、嚢胞様黄斑浮腫(2.1%)
ヘルペス角膜炎の再燃、-CMV虹彩炎の再燃
α2刺激薬(brimonidine):虹彩炎(頻度不明)

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