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前眼部炎症マネジメントの進化~米国治験の標準化動向とフレアフォトメトリの意義~2020/09/14

上記19時より開催された。
以下ホームページより
座長:澤 充 先生
日本大学 名誉教授、 (公財)一新会 理事長
基調講演
岡田アナベルあやめ先生〜米国治験におけるフレアフォトメトリ標準化動向について
杏林大学医学部 眼科 教授
近年、前眼部の炎症管理の重要性がクローズアップされている。例えば米国では、American Uveitis Society(米国ぶどう膜炎学会)及び U.S. Food and Drug Administration(FDA; 米国食品医薬品局)を中心に眼炎症の客観的な評価の一つとして、フレアフォトメトリについて 議論されて いる。 一方、我が国でも昨年6月に『ぶどう膜炎診療ガイドライン』が報告され、国内外共にぶどう膜炎分野での炎症マネジメントがトピックスとなっている。また白内障分野においては、手技、術後炎症抑制および眼内レンズ選択の多様化が著しく進む現在においても術後炎症マネジメントの重要性は日常臨床において大きな関心が寄せられている。本セミナーでは、各分野のスペシャリストの先生方からぶどう膜炎と白内障の手術における臨床の最新情報と、それぞれの日常診療における 炎症マネジメントの知見について講演いただく。
1,ぶどう膜炎診療ガイドラインに基づく眼炎症 とフレアフォトメトリの 有用性について
蕪城 俊克先生 自治医科大学さいたま医療センター 眼科 教授
2,白内障術後炎症と周術期ケア
大木 孝太郎先生 大木眼科 院長

要点:フレアメーターは澤教授が中心になり日本で(自治医大で)開発された日本初の測定機器。白内障手術後1週間でフレア値は再上昇する。水晶体上皮細胞が房水と接触し増殖する際にプロスタグランディンを産生するため。ステロイド点眼にNSAIDs点眼併用で抑制できる。ぶどう膜炎診療ガイドラインは、日本眼科学会雑誌2019/6月号掲載。フレアメータの正常値は3〜5フォトンカウント/ms。炎症眼では10〜150pc/ms又はそれ以上に上昇する(ぶどう膜炎診療ガイドライン)。背景ノイズは2カ所の相違値が15%以下になるように測定する。散瞳するとトロピカミドの薬剤性効果によりフレアが上昇するため散瞳薬点眼後30〜60分後に測定することが望ましい(ぶどう膜炎診療ガイドライン)。レーザーフレアメーターの正常値は10未満、炎症眼は10以上とする。白内障手術後1週目はフレア値は1桁〜30pc/ms。左右差があれば注意。瞳孔切開で希にフィブリン析出あるが3日目には消失した症例を呈示された。瞳孔膜遺残、exfoliationなどの症例でフィブリンは出やすい。ECCE症例ではフレアは上昇しCMEを発症する事がある。ぶどう膜炎症例の白内障手術後には意外と早期にカプセルの前囊が収縮するし、CMEも起こしやすい。大木先生は、術後点眼は、耐性菌を作らないために、術後抗菌剤点眼は1週間としている。術後ステロイドは2週間。術後NSAIDsは3か月。炎症をしっかりフレアメーターでモニターしながら増減する。

下は新型のフレアセルメーター。コーワのホームページより。
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さてさて、昨日の話し。
火星を観察ついでに薄明の中、東の空から昇ってきた細い月を観察しました。クレーターのガッサンディは、大きい月からの夜明け場面は数多くネットでもヒットしますが、日暮れのガッサンディは細い月ですぐに明るくなるので条件も中々悪いため見掛けません。日暮れのガッサンディ、ご鑑賞ください。
04_14_42-20200913-meade35-IRフィルター:ZWO ASI 462MC:約30秒の動画を加算処理。
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